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インバウンドがもたらす経済効果とは?恩恵を受ける観光業や今後の需要

新型コロナウイルス感染症が世界中で流行し、日本でも観光業界は大きな打撃を受けました。しかし、規制緩和後のインバウンド市場はコロナ禍以前の水準まで急回復しています。外国人旅行者は今後さらに増加が見込まれ、「観光インバウンドは日本を支える重要な産業になる」と期待されているのです。

そんな観光業界でチャンスを生かすために、インバウンド市場の現在と未来について知っておきましょう。この記事では、インバウンド旅行者の推移や消費の傾向、業界の展望を解説します。

観光業におけるインバウンドとは?

インバウンド(Inbound)とは、「内側」を意味するinと「~の方向へ」を意味するboundを合わせた複合語で、「外から中に入ってくる」という意味で使われる単語です。

観光業における「インバウンド」とは、訪日旅行や訪日外国人旅行客のことを指します。また、訪日外国人向けにビジネスを展開する業界を「インバウンド業界」、訪日外国人が日本国内で行う消費活動を「インバウンド消費」と呼びます。

インバウンド業界の推移

コロナ禍に突入した2020年以降、大きく変化したインバウンド業界。その推移を見ていきましょう。

訪日観光客の推移

出典:観光庁「訪日外国人旅行者数・出国日本人数

インバウンド旅行者の数は、1990年代から2000年代初頭にかけて400万~500万人前後で推移し、2004年頃から少しずつ伸びていました。2011年には東日本大震災の影響でやや落ち込んだものの、2013年にはついに1,000万人の大台を突破。この年にはインバウンド消費額も2兆円を超えています。

政府も「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」(2013年)や「明日の日本を支える観光ビジョン」(2016年)を策定するなど、インバウンド需要を後押ししてきました。

その後、新型コロナウイルス感染症の流行によって、2021年のインバウンド旅行者は25万人まで激減してしまいます。しかし、2022年6月から外国人観光客の受け入れが段階的に再開され、インバウンド市場は徐々に回復していきました。

2023年のインバウンド需要はコロナ禍前と同程度まで回復。その後もインバウンド旅行者は急速に増え、コロナ禍前の2019年を大幅に上回る成長を見せています。

インバウンドの旅行消費額も増加傾向

訪日外国人の増加に伴い、インバウンド消費額も年々増加しています。2023年のインバウンド消費額は過去最高の5.3兆円となりました。

また、昨今の円安も追い風となり、外国人観光客1人あたりの消費額も増えています。2024年6月には1ドル160円台を突破し、38年ぶりの円安水準を記録しました。

円安が進むと、訪日外国人にとっては自国通貨換算での負担が減るため、インバウンド消費額も増える傾向にあります。2023年のインバウンド旅行者1人あたりの消費額は21万2,000円で、2019年と比べて33.8%増加しました。

訪日インバウンドの恩恵を受ける業界

インバウンド需要の拡大によって恩恵を受ける業界はたくさんあります。主な業界は、観光をはじめ宿泊や小売、飲食、交通などです。

2023年のインバウンド旅行者の消費額5.3兆円のうち、宿泊費が34.6%、買物代が26.5%、飲食費が22.5%、交通費が11.3%をそれぞれ占めています。

また、2019年と比べた伸び率のデータを見ると、娯楽等サービス費(+68.9%)や宿泊費(+55.2%)などが大きく上昇しています。
こうした需要の変化に対応するため、各業界では多言語でサービスを行うほか、ホテルや飲食店ではハラール食を提供するなど、急ピッチで対応が進められています。

インバウンド業界の今後

著しい成長を続けるインバウンド業界は、今後どのように展開していくのでしょうか。政府が策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」では、2030年までにインバウンド旅行者6,000万人、インバウンド消費額15兆円という目標を掲げています。

2019年と比較して旅行者が2倍、消費額が3倍になっているこの数字は大きな経済効果を意味します。

この目標が達成されることで、インバウンド業界は現在の自動車産業などの他業種を超え、外貨獲得産業としてナンバーワンになる予測です。これは、約5人の旅行者で日本人1人の年間消費をまかなえる計算になります。

成長中のインバウンド業界でキャリアを築きましょう

急速な伸びを見せている観光インバウンド業界ですが、その勢いは衰えず、今後も成長が見込まれています。外国人旅行者に対応できる人材もますます求められていくでしょう。

トップ・スタッフでは、ホテルなどでの語学を活かした接客やインバウンド旅行のツアーコンダクター、全国通訳案内士(通訳ガイド)の求人を数多く掲載しています。スキルに合ったお仕事をご紹介しているため、無理なく就業が可能です。語学を活かしたい方、人と接することが好きな方は、ぜひインバウンド業界に挑戦してみましょう。

出典:中小企業庁「2018年版 中小企業白書

出典:経済産業省「インバウンド旅行者消費で日本経済再興の方策

出典:観光庁「訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析 2023 年 年次報告書

出典:観光庁「訪日外国人消費動向調査

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